2012年5月1日火曜日

Emerging Revolution In The South: ベネズエラ(2007年分)


チャベス、ベネズエラ社会主義のための国営化及び憲法改正を公表
グレゴリー・ウィルパート〔Gregory Wilpert〕;2007年1月10日

新閣僚就任式において、ベネズエラのチャベス大統領は、ベネズエラにおける21世紀の社会主義の確立へと向かう、一連の劇的で新しい方策を公表した。これらの新しい方策に含まれるのは、新たな憲法制定会議の召集や、基幹産業の再国営化である。


民衆の力におけるベネズエラの試み
マルタ・ハーネッカー&コラル・ウィンター、ジム・マキルロイ〔Marta Harnecker and Coral Wynter, Jim McIlroy〕;2006年12月20日

ハーネッカーは、ベネズエラのコミュニティー委員会――「21世紀の社会主義」を築く過程において、民衆の力と公共の参加のための媒体となるべく意図された組織体――の形成と発展に関与してきた。ハーネッカーは10月下旬、グリーン・レフト・ウィークリーのインタビューに応じた。


ウゴ・チャベスとRCTV:検閲か、あるいは正当な決定か?
サリーム・ラムラニ〔Salim Lamrani〕;2007年1月27日

ウーゴ・チャベス大統領のベネズエラ政府は、2007年5月28日に失効するラディオ・カラカス・テレビシオン(RCTV)視聴覚メディアグループの免許を更新しないことを決定した。全く合法的なこの決定は国際報道界に論争を引き起こした。国際報道界はベネズエラ反対派の伝達機関になってきており、即座に「検閲」の事例を非難した。


指揮権を握るチャベス
リチャード・ゴット 〔Richard Gott 〕;2007年2月6日

ウゴ・チャベスは急いでいる。そして彼に補足的な権限を与えるというベネズエラ国民議会による今週の決定は、具体化の段階にある急進的な変化の前兆である。過去8年間大統領を務めてきたチャベスは、この先に待つ膨大な革命的計画の表面をなではじめたにすぎない。これまで明白な成功がいくつかあった。教育と保健医療に資金供給され、安価な食糧を提供することで、オイル・ダラーの前例のない総額が国の貧しい大多数に転じられた。結果は既に現れている。新しく結集され用心深い民衆が力のあるところを見せつけ始め、多くのレベルで機能している無数の地方議会や臨時委員会を通して政治的意思決定に参加している。半世紀近く前のキューバ革命以来、この様なことは中南米で起きてこなかった。胸が躍るようなこと� �ある。


エリート民主主義:米国がベネズエラで最大限に統治した時代
クリス・カールソン〔Chris Carlson 〕;2007年2月4日

昨年9月国連総会でウゴ・チャベスが演説をしたとき、彼はワシントンが「エリート民主主義」を世界で助長していると非難した。その演説を聞いた多くの人が「エリート民主主義」で彼が意味したことを理解しなかったかもしれない。おそらく少数の人が彼の言葉がどれほど適切であったかを理解したであろう。とはいえチャベスは個人的な経験から語っていた。大部分の世界と同様に、ベネズエラはエリート民主主義による失望とその破壊的な帰結を経験してきている。世界における現代民主主義の危機と対面するためには、エリート民主主義という悲劇を理解しなければならないことをチャベスは理解している。


第四次世界大戦はベネズエラで始まった
ジョージ・シカリエッリョ=マエル〔George Ciccariello-Maher〕;2007年3月5日

新自由主義に対する反乱の発端を捜し求める者は、1998年のシアトルよりも以前、それに先立つ同年ロンドンのJ18デモ抗議よりも以前にさかのぼる必要がある。1994年1月1日のサパティスタ運動の公共への出現よりも前を回顧する必要がある。以上全ての出来事の前に、カラカス暴動があった。勇壮な闘争の18周年記念に、この単独で重要だが頻繁に見過ごされる出来事を回想することは価値がある。それをフェルナンド・コロニルはこう描写した。「中南米の歴史で、緊縮財政に抵抗した、最大で最も暴力的に鎮圧された暴動である」と。


ベネズエラの緑の政策
エバ・ゴリンジャー〔Eva Golinger〕;2007年2月27日

「私達は石油生産国であり、そのことが私達に――極限のレベルで――環境により気を配り、全ての領域:大地、水及び空気において汚染を削減するよう義務付けるのである。」
―ウゴ・チャベス・ベネズエラ大統領、2007年2月24日。


緑の山の鉄道道路は滝VTをベローズ。

チャベスとベネズエラ:施しではなく、義務をハイチへ
ワドナー・ピエール〔Wadner Pierre〕;2007年3月20日

2007年3月12日、午前7:30分頃から、〔ハイチの〕首都の街頭の至るところで「チャベス」と叫ぶ声が聞かれた。ポルトープランスの空港の表に支持者達の大群が続々と到着した。「チャベス、チャベス、私達が捜し求めているのは貴方だ……アリスティドを帰国させるためにプレヴァル大統領は貴方の助けを必要としている」と人々は、ベネズエラのウゴ・チャベス大統領を歓迎しながら嬉しそうに歌った。


チャベスは安定に対する脅威か? 否。
マーク・ウェイスブロート〔Mark Weisbrot〕;2007年4月4日

チャベス大統領の政策や声明に同意しようと異議があろうと、彼や彼の政権が地域的な安定に対する脅威であるという考えは馬鹿げている。それどころか、それよりも遥かに理にかなった論を挙げることができる。彼の政権がその地域の安定化に貢献した、と。


都市部大衆運動の表れとしてのウゴ・チャベス
スジャータ・フェルナンデス〔Sujatha Fernandes〕;2007年4月7日

社会と国家の間の関係は相互関係的である。チャベスの強力な存在が大衆組織編成に勢いと団結を与えるのと同様に、バリオにおいて形成された独創的な運動は公式政策の形態や内容を決定することに手を貸している。チャベスを上から統治する独立した人物である、あるいは大衆運動が自律的な場から生じている、という見方は、チャベスの台頭と政権維持を可能にした相互依存を否定することになる。


CIA、ウゴ・チャベス殺害目論みか?
クリス・カールソン〔Chris Carlson〕;2007年4月19日

ここ数週間ウゴ・チャベスは、米国が彼を殺害する計画を立てており、彼と彼の政権に対する活動を増大させている、という警告を強めてきている。チャベスは更に、CIA〔中央情報局〕が有名なキューバ人テロリストでCIA工作員のポサダ・カリレスと提携して彼の暗殺計画を企てていると主張してきた。だがこのなかに僅かな真実もあるのだろうか? これは米国のもうひとりの公式の「敵」を殺害する典型的なCIAの陰謀なのであろうか? CIAとラモン・ギジェン・ダビラ将軍の間の繋がりを一瞥すると、それが確かに可能性のひとつであることを垣間見せる。


加速するベネズエラの革命
フェデリコ・フエンテス〔Federico Fuentes〕;2007年4月25日

2005年に4ヶ月を過ごしたのを最後に、ベネズエラに再度戻り、私はベネズエラ人がしきりに繰り返していた文句を思い起こした。「2006年に私達がチャベスを再選させた後に、真の革命が始まる。」彼らが正確に意味していたことを理解するのにはほんの僅かな時間しか掛からなかった。


IMF・世銀、衰える権威に直面
マーク・ウェイスブロート〔Mark Weisbrot〕;2007年5月3日

IMFと世界銀行から脱退するというベネズエラの今週の決定は単に、ウゴ・チャベス・ベネズエラ大統領とブッシュ政権との間の進行中の反目の一例である、と米国ではみなされるであろう。しかし世界の他の地域ではおそらく異なった見方がされるであろうし、開発途上諸国において近年その権威と正当性が減少の一途をたどっている両機関に影響を与える可能性がある。


カラカスにおける騒動の下準備
クリス・カールソン〔Chris Carlson〕;2007年5月15日

それは2000年にセルビアで初めて採用された。いま米国政府は全世界で自らの優越性を維持するための新たな帝国主義的戦略を完成させた。軍事侵略や独裁政権の樹立が伝統的に他国の人々を統制し、彼らが商売の邪魔にならないようにする手段であってきたのに反して、米国政府はいま、それほど乱雑でも残忍でもなく、またそれ以上に洗練された新たな戦略を進展させてきた。実際にそれは相当洗練されているため、ほとんど知られていない。


連邦政府の銀行詐欺の要素は何ですか

RCTVとベネズエラにおける言論の自由
グレゴリー・ウィルパート〔Gregory Wilpert〕;2007年6月4日

いかなる仕方でも反体制派の意見を抑圧することは言論の自由に反している、と一般的には当然視されている。だが反体制派の意見は本当に抑圧されたのか? これは正しい比喩なのであろうか? RCTV取締役マルセル・グラニエルは、実際に黙らされたのか? 否、より適当な比喩は、グラニエルが彼の表現の自由を行使するために利用していた拡声器――彼が借りてはいたが決して所有していなかった拡声器――が実際の所有者に返還された、というものである。それどころか、彼は未だにそれよりも小規模の拡声器(ケーブルテレビ及び衛生テレビ)を利用することを許されている。


チャベスの模範の普及を危惧する米国
フェデリコ・フエンテス〔Federico Fuentes〕;2007年6月11日

「言論の自由賛成、帝国主義反対」という旗じるしの下に、何十万ものベネズエラ人が彼らの革命を護るため、6月2日カラカスの街頭へ出た。そしてそれは、ラディオ・カラカス・テレビシオン(RCTV)の放送免許更新拒否に続いた、米国政府によって駆り立てられた国内・国際的な組織的活動に対する直接の反応としてであり、先立つ日々に行われた反体制派デモの全てを凌駕していた。ウゴ・チャベス・ベネズエラ大統領はこう宣言した。「もしベネスエラの寡頭政治勢力が脅しをもって、また彼らの操作や不安定化計画をもって私達を止めることができると信じているのであれば、大間違いである!」


ウゴ・チャベスの理想:地球の夢
アルド・ヴィダリ〔Aldo Vidali〕;2007年6月22日

「民主的社会主義は人々の愛である。」このベネズエラ大統領の言葉が、ある異なる世界――この惑星全域の若者が可能であると信じる公正で平和な世界――の誕生を宣言した。


ベネズエラの都市カロラにおける民衆の力の構築
ジェイ・ハートリング〔Jay Hartling〕;2007年4月26日

カロラの街路は他の中南米都市によく似ている――せわしない商取引があらゆる街角で行われ、往来、喧騒、人々が日々の日課をこなしている……だが、私が訪問したことのある中南米の他のどの地方自治体、特にベネズエラのその他のどれとも区分する何かが、ベネズエラ、ララ州のカロラとペドロ・レオン・トレス地方自治体にはある。つまり、この都市は地方自治体の行政制度全体を、下から民主化し変えていく道を歩みだしている――現市長フリオ・チャベスによって率いられて。


ベネズエラの本当の「自由の戦士達」は誰だ?
クリス・カールソン〔Chris Carlson〕;2007年6月7日

黒いTシャツを着た学生達が、隊列を組んだ警察機動隊の前でひざまずき、時に街頭を平和裏に行進し、時にマスクや石で催涙ガスに立ち向かい、更に警察官らに白いカーネーションを手渡しさえして、自由や表現の自由、そして弾圧からの解放を懇願する。これがベネズエラの「自由の戦士」のイメージである。それは暴政や共産主義の独裁政権の憤怒に立ち向かい、自由と人権を要求した天安門広場や東ヨーロッパの若者達を連想させる。これはいつも通りの話なのか? 抑圧的で非民主的な独裁者を打倒することを決意した若き自由の戦士たちによる勇敢な政治運動という同様の典型的な状況なのか?


チャベス大統領「社会主義都市」と憲法改正を告示
クリス・カールソン〔Chris Carlson〕;2007年7月23日

これらの新しい社会主義都市は、チャベス政権が「権力の新たな幾何学」と称したものの一環になる。それは彼の完全な二期目に数えられる大統領任期における革命の5つの「原動力」のひとつである。チャベスによれば、「社会主義都市」は家族の生活に基づいて設計された小規模の生産的な生活共同体で構成されるのであり、「資本主義に仕えること」ではない、と彼は述べた。


ベネズエラ野党、憲法改正に反対する「広範な戦線」呼びかけ
キラズ・ジャニック〔Kiraz Janicke〕;2007年7月29日

殆どのチャベス反対者らにとって、野党勢力の多くは非常に評判を落としている。その理由は2002年のクーデター未遂や2003年の石油産業閉鎖時のように、過去8年間繰り返しチャベスを排除し損なってきたからである。人権や民主主義という言葉を用い、野党はかつて覆すことを試みた憲法に対する改正に今は反対している。親チャベスよりの政党のひとつとして野党の「広範な戦線」に関与することにこれまでのところ賛成していない。


カーボンフットプリントとは何か

中南米の民主主義に対するワシントン・ポスト紙の偏見
チャック・カウフマン〔Chuck Kaufman〕;2007年8月19日

1980年代にワシントン・ポスト紙は、ニカラグアにおけるサンディニスタ革命を攻撃するため、社説欄の様式に磨きを掛けた。それに伴ったものは、半真実や完全なる嘘、当てこすりや根拠のない憶測を織り合わせた複雑で入り組んだ社説の数々である。これらの社説は200単語に制限された投書で反論することは不可能であった。この「大嘘」戦略が効果的なのは、真実で返答するためには大元の嘘よりも多くの言葉を要するためである


ベネズエラにおける労働組合と社会主義
オルランド・チリーノ〔Orlando Chirino〕;2007年7月18日

チャベス大統領が打ち出した議論の大きな長所は、それがベネズエラ革命の本質や、PSUV創設のための計画、そして異なる社会部門、特に労働階級によって担われる革命における役割を論じる機会を私達に与えたということです。それは如何にして組織編制を築き上げるのかという議論であり、それは私達が率直に、公に、そして完全な誠実さをもって論じるべきである、おびただしい一連の問題を提起します。


ベネズエラの軍備増強:事実か虚構か?
ビクター・フィゲロア=クラーク〔Victor Figueroa-Clark〕;2007年8月26日

チャベスの「権威主義」という無知な主張の数々は容易に論破することが可能なのだが、潜水艦や航空機の購入を説明するのはより困難である。軍事機器は何処から見ても軍事機器であり、ベネズエラの様な国がジェット戦闘機や潜水艦、あるいはヘリコプターを必要とする理由を理解することは一見したところ容易ではない。こうした軍備が数十億ドル掛かることを考慮に入れると、これらの購入がこの国家の需要との釣り合いを欠いた、莫大な増強の一端であると解釈するのは容易いことである。


ウゴ・チャベスの試行(と錯誤)
スティーブ・エルナー〔Steve Ellner〕;2007年9月1日

見逃された好機と前進というこの組み合わせは、社会計画のみならず、あらゆる類の政府事業を特徴付けている。チャベスの革命的修辞法と行動は公共の期待を引き起こし、その結果それが彼の明確な選挙上の成功の原因となっている。けれども、彼の政権は幾多の実際的な問題に直面している。


チャベスによる憲法改正のいくつかの側面
エドゥアルド・ディマス〔Eduardo Dimas〕;2007年9月10日

チャベスは憲法に対する33の変更点を提案した。そこに含まれるのは大統領任期を7年に変更し、ベネズエラ国民が望む限り多選を可能にする案である。「彼自身を永遠に権力に就ける策略である」と言う者もいる。彼らが口にしないことは、チャベスが彼の再選を国民の手に委ねていることである。


ベネズエラ労働者、チャベスのPSUVに合流へ
ポール・ヘースト〔Paul Haste〕;2007年9月12日

ベネズエラの全国労働者組合連合は、ボリバル革命における組合連合の関与を脅かしてきた戦術や戦略、そして政治的手段に関する激しい内輪もめや衝突にもかかわらず、200万人の組合員にベネズエラ統一社会党に合流するよう呼びかけた。


ベネズエラの躍動的な政治文化
シンシア・ピーターズ〔Cynthia Peters〕;2007年9月14日

アンデス山脈を上下降するでこぼこした山道の脇にある小さな売店に、濃く甘いエスプレッソを飲むため私達は立ち寄った。それは小さな二口サイズのカップで出てきて、ちょうど良い量のカフェインだった。危険なのと同時に感覚を失わせる程繰り返し現れる見通しの悪い曲がり角で注意を怠らないようにするために。そこで出会った、同じくコーヒーを飲んで休憩していた二人のベネズエラ人が話しかけてきた



チャベス:「ガルブレイスの信奉者」
グレッグ・グランディン〔Greg Grandin〕;2007年10月2日

昨年、ニューヨーク・タイムズ紙は、ウゴ・チャベスが国際連合での演説――彼がジョージ・W・ブッシュを悪魔と呼び、米国人にノーム・チョムスキーを読むよう熱心に勧めた演説〔正確にはその後の記者会見〕――で、その言語学者が死去する前に彼と面談できなかったことを遺憾に思うと述べた、と報道した。チョムスキー氏の家に電話すると彼はピンピンしていた、とタイムズ紙の記者は皮肉った。けれども、スペイン語の原文の再検討が成され、チャベスがチョムスキーではなく、その数ヶ月前に実際に亡くなっていたジョン・ケネス・ガルブレイスに言及していたことが判明したため、タイムズ紙は訂正記事を出さなければならなかった。ウゴ・チャベスを嘲笑しようと急ぐあまり、報道界がジョン・ケネス・ガルブレイスを� ��し落としたこの出来事には、ささいな皮肉以上の何かがある。


キューバに対するベネズエラの債務
サリム・ラムラニ〔Salim Lamrani〕;2007年10月27日

キューバ政府に燃料援助を提供していることに対して、ベネズエラの寡頭勢力はチャベス大統領を激しく非難する。キューバが日量9万8千バレルの石油を特恵価格で受け取っていることは事実である。それにもかかわらず、このカリブ海の国家は好意的な協定から利益を得ている唯一の国家ではない。ハイチ、ジャマイカやニカラグアを含むその地域の大多数の諸国も又、この政治的連帯を享受している。ロンドンや複数の米国の都市もまた、その様な論争を巻き起こすことなくベネズエラの寛大さの受領者になっている


ベネズエラ:投票と弾丸の狭間で
ジェームズ・ペトラス〔James Petras〕;2007年11月15日

ベネズエラの民主的に選挙で選ばれたチャベス大統領は、2002年4月11日のクーデター以来最も深刻な脅威に直面している。特権階級に属する中流・上流階級の大学生らによる暴力的な街頭デモは、カラカスの中心及びその周辺で、複数の通りにおける重大な交戦にまで至っている。


潜水艦とゆるんだネジ
ジョージ・シカリエッリョ=メイハー〔George Ciccariello-Maher〕;2007年11月17日

11月5日、ラウル・バドゥエル退役将軍は、ベネズエラと海外の多くの者に衝撃を与えた。憲法改正案を非難し、12月2日に「反対」票を投ずるよう勧める声明文を読み上げたのである。多くの者が感じたその衝撃、またある者にとっては憤慨は、これ程有力な側近の離反の結果であったことは疑いがない。この7月までバドゥエルはベネズエラ国防大臣を務めていた。しかしその職務それ自体では、ラウル・バドゥエルが近年チャベス支持者達から得てきた神話的な地位を説明しきれない。バドゥエルの離反に対する一般の衝撃、及びその必然性の両方を理解するためには、おおよそ30年に及ぶ歴史により綿密に目を向ける必要がある。


ベネズエラ憲法改正否決(差し当たりは)
ジャスティン・ポドゥール〔Justin Podur〕;2007年12月4日

ベネズエラの憲法改正案国民投票は否決され、ベネズエラ野党とは異なり、チャベスは潔くその敗北を認めた。最善の結果は「賛成」の側の辛勝であったのだが、この敗北は地域的及び世界的に消極的な帰結をもたらすであろう。エクアドル、ボリビアやブラジルといった諸国の進歩的勢力や政治家達が政治的方針や支持を仰ぎベネズエラに目を向けてきた。国民投票の結果は米国がこうした勢力を孤立させることをより容易にする。


敗北はチャベスの基本計画だったのか?
カルロス・ルイス〔Carlos Ruiz〕;2007年12月6日

1998年のウゴ・チャベス大統領当選以来、ベネズエラの政治は世界で最も能動的で人を引き付けるものになってきており、それと共にその国の急進的で新しい目標には激しい異議が唱えられている。12月2日にチャベス支持者の多くが、広範囲に及ぶ一連の憲法改正案に対する投票を棄権したことが、その否決に至り、またとても実質的で真っ当な疑問を投げかけた。つまり、負けるのは初めから彼の意図であったのか?



民主主義日記
ヒラリー・ウェインライト〔Hillary Wainright〕;2007年12月14日

舞台裏の空気は緊迫していた。投票日のわずか前日まで、政治的争いで人が殺害された事例を含む、かなりの暴力がおきていた。用意周到なCNEの主催者達は、国際監視団をホテルへ連れ戻す計画を立ててあったのだが、そうすることは危険すぎるという判断が下された。演壇に向かって人々が突進する度に、何らかの攻撃が行われているのではないかと考えそうになった。けれども、それは実際はただ、今すぐにも発表がされると思って休憩室から中央ホールへと急いで向かう人々であった。午前1時が過ぎた直後、ティビサイ・ルセナCNE代表が穏やかに演壇へと歩み寄り、多数のカメラやマイクを前に、静かに結果を発表した。



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